鉄筋コンクリート造

58 建物 5

RC造 / 特徴 / 各部 / 壁式構造

宅建士講座

一覧 1460222

問合せフォーム

申込みフォーム


鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造


ラーメン構造(構法)の模式図です。部材構成は、柱、梁、大梁・小梁、床スラブと単純です。

スラブ(slab、厚板)は床版「しょうばん」といいます。小梁は、大梁間に架渡されるものです。基礎も含め全て鉄筋コンクリートです。

特徴

特徴

応力の分担

応力の分担

鉄筋コンクリート造では、鉄筋が引張力、コンクリートが圧縮力を分担しています。

・配筋
柱・梁の断面をみると、いずれも鉄筋は、縁辺部、端部に配置されています。
「主筋(長手方向の鉄筋)」を柱では「帯筋」、梁「あばら筋」が取り巻き、主筋のはみ出しを防いでいます。

・柱
上からの荷重(圧縮力)にはコンクリートが分担します。地震など横からの力がかかってくると柱側面が引張られ、それに対して鉄筋(主筋)が分担します。鉄筋を柱の真ん中に入れると、引張りに抵抗する形にならないので、なるべく端に配置することになります。

・梁
下部に主筋が配筋されます。木造のところで「横架材の下部の欠込みはしない」とあると同様、下に凸(見た目は凹)曲げる引張力に対して鉄筋が抵抗します。地震は上下動ゆえ上部にも配筋します。

鉄骨鉄筋コンクリート造

鉄骨鉄筋コンクリート造

鉄骨鉄筋コンクリート造

鉄骨鉄筋コンクリート造

柱の中を示しています。鉄筋コンクリートの中心に鉄骨を入れている構成です。

鉄筋コンクリートだけの場合より部材断面を小さくすることができます。建築物の高層化にともなう部材断面積の拡大を抑制する要求から生み出されました。

構造材料

構造材料

コンクリート

コンクリート


・セメント
セメントは、水と混ぜると発熱しながら固まる性質(水硬性)があります。コンクリートは、当初ドロドロの流動体です。

・コンクリートの組成
(イラスト)硬化したコンクリートの切出しです。セメントペースト、細骨材、粗骨材とあります。細骨材は砂、粗骨材は砂利や砕石です。

コンクリートは三者の混成物で、一つの物質ということではないのがわかります。セメントペーストは、細骨材、粗骨材の強度をコンクリートとして発現させる接着剤の役割をしています。


鉄筋

鉄筋

鉄筋には「異形鉄筋」と「丸鋼」の2種類があります。

鉄筋コンクリートに用いられる鉄筋は、コンクリートとの付着をよくするため縁がギザギザの「異形鉄筋」が一般的です。


鋼とコンクリート

応力分担、他


①線膨張率

②アルカリ性

③耐火被覆

鋼とコンクリート

鋼コンクリートは、応力分担以外にも相性のよい構造材です。

①線膨張率が等しい
季節によって、また一日のうちには気温差があり、建築物は常にその影響を受けています。鉄筋とコンクリートの線膨張率が違うとなると、その境界のところで別々に挙動することになります。荷重・外力に対し、一体挙動し応力を分担できるのは、両者の線膨張率が実用上同じだからです。

②コンクリートはアルカリ性
錆は酸化現象です。鉄筋コンクリートは、コンクリートが鉄筋の防錆被覆となっています。コンクリートの中性化は、防錆効果の喪失、『鉄筋・コンクリート』の一体挙動の喪失につながります。

③コンクリートが鉄筋の耐火被覆

造形

造形

造形

ロンシャン礼拝堂

造形

硬化前のコンクリートは流動体であることから、比較的自由な建築造形が可能とされます。

一例に、ル・コルビュジエ設計「ロンシャンの礼拝堂(1955フランス)」、、自由杉(。。)

普段目にするのは、生産効率優先の立方体建築物ですが。

各部

各部

施工

型枠
配筋
打設

施工

① 型枠
鉄筋コンクリートの施工では、硬化した後の形を「型枠」に組んでおいてその中に硬化前のコンサート(生コン)を流し込みます。

② 配筋
型枠の中には、鉄筋をあらかじめ組み込む「配筋」をします。

⇒ 鉄筋とコンクリートの一体挙動のために鉄筋では「末端のフック」「定着長さ」「重ね長さ」、コンクリートでは「かぶり厚さ」を確保するようにします。

③ 打設
型枠と配筋は同時並行の工程で、その後コンクリートを流し込む「打設」に進みます。


型枠~配筋(施工例)

型枠~配筋(施工例)

・下階に打設後硬化したコンクリートのスラブが見えます。

・柱と直上階の梁上端までの型枠が終わり、次に梁の配筋をするという段階です。

・柱部では主筋となる鉄筋が伸びあがっています。

耐力壁

耐力壁

耐力壁

耐力壁

柱、梁、スラブのほか、壁についても必要に応じて「耐力壁」という構造部位があり力を分担しています。

イラスト図は配筋を示しています。開口部のある場合、隅部にひび割れ、亀裂が生じることが多いので適宜こういった斜めの補強筋を入れます。

壁式構造

壁式構造

壁式構造

壁式構造

鉄筋コンクリート造には、壁式構造もあります。ラーメン構造が柱梁の線状部材の組合せで荷重・外力を受けるのに対し、壁式構造は壁とスラブ、すなわち面の組合せで荷重を受けます。柱型梁型の出張りがなく、すっきりした感じになりますが、柱・梁のない分、壁厚が大きくなります。

例えば、集合住宅など上下とも同じ間取りで、壁面位置のパターンが展開するう場合には適しています。梁柱の出が室内になく、分譲マンションではセールスポイントにしていたりしています。


直近出題

壁式構造

2024r06年 問50肢4



↑戻る

解説一覧

建物 4    


© 2004-2025 sdwork.net All rights Reserved.