構法、工法

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木造 / 軸組 / 枠組壁 / 各部

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構法、工法

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(模式図)軸組、枠組壁

構法、工法

構法は部材構成から、工法は施工からみていて、両者は一連で内容は同じです。以下「工法」。

木造工法は、外力や荷重をどう受け止めるかで骨組の「軸組」、面材の「枠組壁」に分かれます。
・軸組工法
垂直材(柱)水平材(梁・桁)の組合せに、構造的安定のために斜材(筋かい)が入ります。
・枠組壁工法
通称ツーバイフォー。面全体で力を受ける構成です。木質パネル工法とされるものも面構成です。

? 軸組工法においても耐力壁で荷重・外力を受ける、面構成の要素が取り入れられています。

木造軸組工法

木造軸組工法

木造軸組工法

・構成

・部材名称

木造軸組工法

弥生時代高床家屋からの歴史で、在来工法や伝統工法とも称されます。木造住宅の8割を占めます。

・構成
「小屋組」屋根部分、
「軸組」小屋組を受け基礎に荷重を伝える(部材の組合せ全体)
「床組」各階の床面を支える。

・部材名称
「梁」横架材、
「柱」梁を支える、
「桁」梁柱の組合を繋ぐ横架材、
「筋かい」トラス(三角形)を構成する斜材、
「土台」1階柱下、が基本です。
他にも
「束」短い垂直材、
「火打」水平斜材など、部位によってさまざまに呼称されます。

枠組壁工法

枠組壁工法

枠組壁工法

・部材構成

北米・カナダ由来です。1974s49年、建築構造として認められました(建基法)。寒冷地由来で断熱性・気密性に優れるとされます。

・部材構成
2インチ×4インチ断面の木材(ツーバイフォー)で枠組をつくり、構造用合板を釘打ちしたパネルを組み立てます。パネル接合には補強金物を用い、軸組方法に比べ、簡易な施工が特徴です。

各部

各部

各部

基礎
土台

各部

以下は過去題の工法関連です。

建物下部
建物の荷重は、柱を通じて土台から基礎、地盤に伝えられます。

・基礎
床組下の基礎は、基本的に鉄筋コンクリートです。断面形状は、底面部が広がる逆T、フーチング(Footing)といいます。基礎底面を広げることで、荷重を地盤に分散させて伝えます。

・基礎と土台
基礎と土台は金物「アンカーボルト」で『緊結』します。基礎コンクリートの所定の位置にアンカーボルを埋込み、貫通穴を穿孔した土台を載せます。


基礎と柱

・基礎と柱
以前は『基礎と土台』『土台と柱」のリレーでした。しかし、1995(平7)年の阪神淡路大震災では、柱が土台から引き抜かれて倒壊する被害がありました。それで、柱と基礎を直接と結びつける「ホールダウン金物」が考案・開発されました。

土台を貫通して、柱と基礎が結びついています。アンカーボルトも見えます。

横架材

横架材

横架材の変形

横架材の変形

・釣合い
力学では、部材に外力が加わると部材内に応力が生じ、外力・応力の釣合いが、安定と考えます。
・変形(イラスト)
横架材に荷重・外力がかかると下に凸に(凸向きでみる)変形します。この場合、部材内部には応力が生じ、中央付近で最大値となります。
・部材欠損
横架材の下部中央には大きな応力が発生するのですが、そこに欠込み=部材欠損があると、その部分では外力に見合うだけの応力が生じることができません。すなわち部材破壊です。

⇒ 過去出題で「横架材の下部の欠込みの適否」が問われたことがありました。「欠込み否」です。

部材の構成と外力による変形

部材の構成と外力による変形

柱・梁・柱

ピン接合

トラス

柱・梁・柱

・部材が組み合わさった四角形に外力が加わった時に、部材は変形せず、接合点の角度が変化するような部材接合を「ピン接合」といいます。

・「柱-梁-梁」は基本的にピン接合と考えます。形状の安定のために、対角線上に部材(斜材)を入れトラス(三角形)を構成するようにします。トラスはピン接合であっても形状変形がない『安定した構成』です。

・軸組工法において、トラスを形作る部材名が「筋かい(筋交、筋違)」です。


筋かい

圧縮、引張

筋かい

(イラスト)右方向への外力(→)に対し、(1)斜材(\)は圧縮されます。(2)斜材(/)は、引張られます。斜材を「筋かい」におきかえ前者「圧縮筋かい」後者「引張筋かい」といいます。

(/)(\)のように取り付くのを「片筋かい」、タスキ(Ⅹ)になっているのを「両筋かい」といいます。外力は双方向ですので、片筋かいでは向きが交互になるように入れます。


たすき部の補強

交差欠込み部の補強


イラストは圧縮両筋かいです。筋交の交差する部分に欠損、欠込みする場合でも圧縮力に耐えるように補強することになっています。

? 過去出題から3点
①筋かいは圧縮と引張りがある。
②引張りは、鉄筋でもよい。
③両筋かい部材欠損には、補強。



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