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建物 材料と構造 / 木材 / 集成材

宅建士講座

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①材料

②構造

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次の2点が問われます。

① 材料
構造材料としての木材、鉄、コンクリートの特質
②構造
木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造(RC)について構造形式及び施工上の特徴

以前は建基法を出典とした細部を問う問題もありましたが、近年は比較的平易です。

木材


木材の強度

木材の強度

建築物の構造材料ですから、荷重や外力に抵抗する強度が要求されるのですが、木材は自然材の形質を利用することから、強度について不均一があります。

木材の強度に影響を及ぼすものに「含水率」と成長途上に発生する「節、腐れ、繊維の傾斜、丸身」があります。


含水率

含水率と強度

木材は水分を含み、その度合いにより強度が変わります。また、木材の強度には方向性があり、圧縮、引張、曲げ、せん断で見るのが基本です。

(イラスト)含水率(重量比)と圧縮と曲げの関係を示しています。縦方向に強度、横方向に含水率という形です。上が曲げ、下が圧縮で、同じ形状のカーブです。

①含水率 0%、絶乾状態。
完全に乾燥させた状態です。
②15%、気乾状態。
自然乾燥により空気中湿度と平衡した状態。
③強度は、水率上昇とともに下がり、30%からは変わりません。
④建築用材としての木材は、含水率 20%以下が目安です。

⇒ 木材には、湿度が高くなれば吸湿、低くなれば排湿する調湿機能があるということです。


生長途上の不均質


腐れ
繊維の傾斜
丸身

生長途上の不均質

生長途上の不均質が強度の不均一となり、構造材としては不適、強度欠損が生じることがあります。

・節。樹木の幹から枝が出る部分
・腐れ。有機物なので、バクテリアなどにより分解されます。
・傾斜、丸身
木は生長して伸びてゆきますが、伸びる方向と内部を形作る繊維の方向が必ずしも一致するわけではなく、繊維の伸びが他の箇所のように均等に連続しなかったりすると、撚れや縒れが生じます。

集成材

集成材

エンジニアリングウッド

集成材

エンジニアリングウッド

欠陥を排除し、品質の均一化、機能性を高める工業的加工を施した木質材料の一般名です。

集成材

集成材の断面は、小断面の小角材(ラミナ)を繊維方向に圧着成形して大断面としています(ラミネート加工:積層圧着)。接着材や圧着成形の技術進展があってできるようになりました。

集成材のメリット
① 品質の均一化安定化
⇒小角材の時点で節や腐れを除去
② 大断面化による強度の向上
③ 成形の自由度の向上
⇒アーチ形の成形、自然材では不可能。(イラスト)体育館の梁
④ 資源の有効利用
⇒小断面材(端材)から大断面材を量産。自然材の丸太から任意の製材は限られている。

造作用集成材のフローリング(床材)や家具用ではテーブルの天板。無垢材はむしろ少数。


大断面集成材

体育館大屋根(アーチ式)

大断面集成材

体育館のアーチ式大屋根の梁(横架材)に構造用大断面集成材が用いられています。梁間(スパン)に一切柱がありません。体育館、講堂などに利用されます。

従来の自然材のままの木材を骨組みとして使うことでは不可能な木造建築が、集成材にはできるようになりました。



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